第5回全国史料ネット研究交流集会

投稿者: | 2018年11月21日

さる11月17日~18日、全国史料ネット研究交流集会が、新潟大学中央図書館ライブラリーホールにおいて開催されました。初日はあいにくの雨も降りましたが、2日目はこの時期の新潟に珍しい快晴で、全国からおいでいただいた100名以上の方々を、おもてなしすることが出来ました。

二日間にわたり、下記の団体が発表をする充実したものとなりました。

〈口頭発表〉
新潟県立歴史博物館
長岡市立中央図書館文書資料室
岡山史料ネット
愛媛資料ネット
広島歴史資料ネットワーク
茨城文化財・歴史資料救済・保存ネットワーク
NPO法人宮城歴史資料保全ネットワーク
鹿児島歴史資料防災ネットワーク
宮﨑歴史資料ネットワーク
神奈川歴史資料保全ネットワーク

〈ポスター発表〉
人間文化研究機構
国立歴史民俗博物館メタ資料学研究センター
ふくしま歴史資料保全ネットワーク
歴史資料保全ネットわかやま
歴史資料ネットワーク
千葉歴史・自然資料救済ネットワーク
熊本被災史料レスキューネットワーク
鹿児島歴史資料防災ネットワーク
愛媛資料ネット
歴史資料保全ネットワーク・徳島
被災建物・史料救援ネット
中越防災安全推進機構
十日町市文化財課

夜の懇親会も大いに盛り上がりましたが、18日の朝には私(原)が急遽提案をし、懇親会後に急ごしらえの資料作りをしてセッション開始前の朝の巡見を行うことが出来ました。

砂丘にふさがれて湛水しやすい越後平野の地形的概要をご説明したあと、水害の克服の痕跡、もまた水害そのものの痕跡として、新川・西川の立体交差と、槇尾宝光院の横田切(1896年の信濃川大水害)の浸水高標などをみて歩きました。

今年の夏はいうまでもなく西日本の大水害が印象的な災害となり、発表でもこれにとりくんだ岡山・広島・愛媛などのネットのまだ生々しい体験談が印象的だったのですが、それとあわせて数百年をかけた水害との闘いの跡をみていただくことができ、タイムリーであったのではないかと思います。

さて、新潟史料ネットも2004年の中越地震以来その後の各災害での被災史料も含めてレスキュー活動に取り組んできたわけですが、いつまた新潟県内で大きな災害が起きるかわからない(実際にこの夏は農地などには台風被害もありました)ことを考えると、「予防ネット」的活動を少しずつまた取り入れていくべき時期なのではないか。個人的にはそのような思いを強くした2日間でした。